「転職したいけど、面倒くさい手続きとか多そうだな…」
「雇用保険や健康保険の加入は自分で手続する必要がある?」
初めて転職する会社員にとって、悩みどころ一つは「手続きが面倒くさそう」ではないだろうか。
今まで全て会社に任せていた、雇用保険や健康保険、年末調整や厚生年金など、すべて自分でやる必要があるのか?会社によって違うのか?など不安があるだろう。
このページでは、転職先に対し提出する書類や手続き方法などを紹介する。退職した会社から受け取った書類の使い道についても触れていくので、ぜひ参考にしていただきたい。
転職先での手続きは簡単!?
転職先へ就職する際に提出が必要な書類は、基本的に退職した会社から受け取った書類を渡すことになる。
退職した会社から受け取る書類は、以下などだ。
- 年金手帳
- 雇用保険被保険者証
- 源泉徴収票
- 健康保険資格喪失証明書
- 離職票
詳しくは、関連記事をご覧いただきたい。
そのため、退職後すぐに再就職するならまったく難しく考える必要はない。
しかし、会社によっては他に準備すべき書類や、簡単な手続きなどが必要になる。次から説明していこう。
転職先に提出する書類一覧
退職した会社から受け取った、どの書類を転職先の会社に提出すべきなのか。まずは、下の一覧表で確認しよう。
退職書類 | 書類の使い道 | |
---|---|---|
① | 年金手帳 | 転職先へ提出 |
② | 雇用保険被保険者証 | 転職先へ提出 |
③ | 源泉徴収票 | 転職先へ提出 |
④ | 健康保険資格喪失証明書 | 転職先へ提出 |
⑤ | 離職票 | ハローワーク利用時に必要 |
①〜④までが、転職先への提出が必要。また、転職先へ提出する書類の中にも、退職条件によって変わるものもある。
① 年金手帳
年金手帳は、転職先へ提出するだけで特別な手続きは必要ない。
会社が保管し退職時に受け取るケースが多いが、本人に保管させる会社も少なくないため退職前に確認しよう。
② 雇用保険被保険者証
雇用保険被保険者証は、転職先へ提出するだけで特別な手続きは必要ない。
すぐに再就職せずに、ハローワークで退職給付金を受けながら転職活動をする際は、ハローワークへ提出する書類となる。
ハローワークの手続き方法は、関連記事で確認しよう。
③ 源泉徴収票
源泉徴収票も、転職先へ提出するだけで特別な手続きは必要ない。
前職の収入分を引き継いで、会社に年末調整手続きをしてもらうために提出するものだ。
したがって、1〜12月年内途中に転職する場合においては提出が必要で、12月末日に退職する場合には提出する必要は無い。
ちなみに、会社で年末調整を済ませる前に退職し年内に再就職しない場合は、自分で確定申告する必要がある。
④ 健康保険資格喪失証明書
健康保険資格喪失証明書も、転職先へ提出するだけで特別な手続きは必要ない。
提出することで、再就職先の会社の健康保険に加入できる。扶養家族がいる場合は「健康保険被扶養者異動届」も提出しよう。健康保険被扶養者異動届は、会社や保険組合などが準備するため簡単な手続きだけとなる。
また、国民健康保険への加入時も、健康保険資格喪失証明書は市区町村の国民健康保険窓口への提出が必要だ。
⑤ 離職票
離職票は、とくに再就職先へ提出するものではない。
会社によっては前職の履歴確認で提示を求められるケースも耳にするが、一般的には提出する必要はない書類である。
離職票の使い道は、おもに「ハローワークでの失業給費金手続き」と、「国民年金と国民保険」の手続きに必要だ。
しかし、後述するが転職では会社によって提出書類が異なる。①〜④以外にも提出を求められる書類もあるため準備できるようにしておこう。
他に提出を求められる可能性がある書類など
企業によっては、ほかにも提出や手続きを求められる書類がある。一覧表で簡単に触れておこう。
書類・手続き | 備考 |
---|---|
入社誓約書 |
|
安全誓約書 |
|
健康診断結果 |
|
身元保証書 |
|
卒業証明書 |
|
辞めた会社から書類が届かない場合の対処方法
ここまで紹介したように、転職先に提出する書類の多くは退職した会社から受け取る書類となる。
しかし、辞めた会社から退職書類が届かない場合は、どのように対処すればいいのだろう。
実際には、普通に総務部人事課など担当部署がある企業であれば問題なく対応してくれる。中には速達で郵送する企業もあるくらいだ。
しかし、稀に「退職日から2週間以上経つのに送られてこない…」ということも耳にすることがある。
ここでは、届かないときの対処方法を紹介しよう。
直接会社へ問い合わせてみる
まずは、直接辞めた電話して確認してみよう。
担当部署がない小さな会社では、経営者がすべての対応をすることや専門的な知識がない事務員が対応するケースもあるのだ。
そのため、退職書類が遅れるケースや忘れている可能性もある。まずは電話で確認してみよう。
関係各署へ対処してもらう
信じたくはないが、稀に辞める社員へ対し悪意をもって退職書類を遅らせることや発行しない会社もあるようだ。
転職先から書類提出を求められても出せない、保険に加入したくても手続きできないなどの障害もおきてしまう。
これら退職書類をもらえない、遅れているなどの問題は、関係各署へ対処してもらえるので覚えておこう。
書類 | 対処 |
---|---|
離職票、雇用保険被保険者証 | ハローワーク |
年金手帳 | 年金事務所 |
源泉徴収票 | 税務署 |
健康保険資格喪失証明書 | 市町村窓口や年金事務所 |
退職代行サービスを活用する
関係各署で対処してもらうには、自分でさまざまな申請をする必要がある。また、各書類も会社から送ってもらうよりも、多くの時間を費やすことになるだろう。
そのため、やはりもっとも効率的なのは、会社側に通常通り対応してもらうことだ。
しかし、退職する本人が会社へ催促しても、悪質な場合は効果を見込めないのが現状と言えるだろう。
そのようなケースでは、退職についての知識ある第三者に入ってもらい円満に退職するという方法もあるのだ。
会社の誰にも合わずに話さずに退職でき、退職書類のやり取りも任せることができる「退職代行サービス」の詳細は、関連記事を確認してほしい。
まとめ
転職における手続きは面倒なことはなく、基本的に辞めた会社から受け取った書類を転職先へ提出するという簡単なものだ。
しかし、稀に退職した会社から書類が届かないケースもあるため、辞める会社に不安があるなら退職を支援してくれるサービスなどを利用することも検討しよう。