コネ入社、コネ社員と聞いて「どうせ使えない、無能なやつだよ」「なんだよ不正だ!ムカつく!」などと考えている会社員も少なくない。
自分は入社試験を何社も受けてこの会社に合格し、正規で入社した社員だと考えるともっともなことかもしれない。
そのため、ズルい、恥ずかしくないのか、ミスしてしまえなど、妬みや憎しみの感情が向けられるケースも多くなっている。
しかし、これらの感情は漠然としたイメージからの考えでしかなく、実際にコネ社員の働きや振る舞いなどを判断しての感情ではないことも少なくはないのだ。
このページでは、コネ社員は本当に無能なのか、それとも有能なのかを考えていこうと思う。
コネ社員がムカつく!という感情の会社員や、コネ入社で冷たくされて悩んでいるという会社員も、ぜひ参考に読み進めてもらいたい!
コネ入社とは別口入社
コネ入社は、採用試験などで判断する能力や適正などに関係なく、企業や個人のコネクションを利用して入社することだ。
これだけでは聞こえが悪いが、企業におけるコネ入社には企業間の関係性であったり、個人の関係性であったりを強める可能性がある効率的なことだとも考えられている。
例えば、関連会社役員の関係者や自社役員の関係者であったり、社員の知人や家族、出身校の関係者であったりと、さまざまなコネ入社が存在している。
もちろん、民間企業においては法律などで禁止されていることはないため、会社に規定などが無いなら、まったく問題ないことなのだ(公務員は試験があるため無理とされている)。
違法性がないのにも関わらず、なぜコネ入社した会社員は妬みや憎しみの感情を向けられるのだろう。
コネ社員が嫌われる理由
無能?使えない?嫌われる?ムカつく?など、コネ社員にはさまざなレッテルが貼られているが、なぜここまで嫌われてしまうのだろう。
ここでは、コネ社員を嫌う社員はどのような理由で、妬みや憎しみ感情が生まれるのかを考えてみよう。
ズルい
「自分は就職試験を受けて入社したのに、無条件で入社したコネ社員なんてズルい!」
特別扱いされているのが気に入らない、ということを感じるのだろう。
簡単に入社できたくせに、自分と同じ立場になれるやつなんて許せない、ということも考えられる。
恥ずかしくないのか
「実力で入ったわけではないのに、のうのうとしやがって恥ずかしくないのか!」
コネ入社した社員には実力などあるわけがない、ということを感じるのだろう。
学歴や能力などまったく関係なく入社したなんて恥ずかしい、とも感じているのかもしれない。
自分の力で生きていけないやつだ
「どうせあいつの今までの人生全部コネだらけだよ、自分の力で生きていけない情けないやつだ」
コネ入社するようなやつは、今までの人生でも環境に頼り生きてきた、ということを感じるのだろう。
自分の力で生きていけないやつと同じ待遇で働くのなんて冗談じゃない、いうことも考えられる。
常識が無さそう
「コネ入社するようなやつは、どうせどっかのボンボンだろう。常識なんか無いよ」
なに不自由なく、ぬくぬくと育ってきたという印象があるのかもしれない。
自分はなんの苦労をしなくても、親や親戚がすべて準備してくれた人生だから常識がなんてあるわけない、という考えもあるだろう。
仕事できなそう
「どうせコネ入社するようなやつは仕事なんてできないよ。なんの知識も経験も無いからな」
学校もどうせコネで入って卒業してる筈、勉強もしてないやつが仕事なんかできない、というイメージもあるだろう。
このように、コネ社員には多くの嫌われる理由があるが、それは本当なのだろうか?
コネ社員は有能になる可能性を秘めている
もちろんすべての人材ではないが、コネ社員は有能になる可能性を秘めている。
コネだからこそ、有能になる可能性とはどのようなことなのだろうか。
誰よりも仕事をする社員が多い
「コネで入ったのだから、頑張らなければ!」
このように考えて行動も伴っているコネ社員も少なくはない。
積極的に業務へ関わろうとするため、誰よりも仕事を覚えるのが早かったり、業務の流れを把握するスピードがあったりと、入社してすぐに頭角を現すコネ社員も多いのだ。
コミュニケーション能力の成長が著しい
コネ入社は悪いことではない、しかし後ろめたさを感じているコネ社員も少なくはない。
そのため、コミュニケーションを積極的に取ろうと努力するコネ社員も多いのだ。
コミュニケーションが取れている社員は、上司や先輩社員へ仕事を頼みやすい存在と感じさせることができるだろう。
例えば、仕事を頼んでも自信なさげに「大丈夫です…」と答えるコミュニケーションが取れていいない社員より、普段からコミュニケーションが取れている(質問や疑問を話し合える)社員へ仕事を頼む方が安心できるということだ。
不満や悪口を言わない
コネ社員の特徴的なことではないだろうか。
会社への不満や、上司や同僚などの悪口を言うコネ社員は多くはない。
もちろん、内に秘めているだけだろうが、不満や悪口を複数社員で共有することは、企業全体のモチベーション低下に繫がり、生産性にも関わる問題といえるのだ。
簡単に退職しない
辞めたくても辞めづらい、という方が正しいかもしれない。
コネで入ったのだから、簡単に退職してしまうことは、会社と引き合わせてくれた人の顔を潰すことになりかねない。
そのため、「この会社に骨を埋めよう」と考え、会社や職場の仲間から信頼される存在になるコネ社員も少なくはないのだ。
また、欠勤が無かったり少なかったりするのも特徴だろう。
関係企業や個人との繫がりが強固になる
関係会社からのコネ入社であったなら、企業間の関係は良好になる可能性もあり、とても有用なことではないだろうか。
そして、役員や社員のコネ入社であったなら、会社と個人の繋がりが強くなり、会社へ尽くす人材を増やすこともできるのだ。
また、自社の社員からの紹介で入社させるメリットもある。社員としては、下手な人材を紹介するわけにはいかない。自分の評価などにも関わるのではと考えるだろう。
そのため、自社を知り尽くした社員に「いい人はいないか?」と、求人を依頼する会社も少なくはない。
そうすることで、自社にマッチした人材を獲得しやすい、すぐ辞めてしまうなど無駄な社員教育のコスト削減、などメリットに繋がることも期待できるのだ。
まとめ
コネ入社は使えないと考えている内に、どんどんコネ社員に差をつけられてしまう可能性もある。
確かに、すべてのコネ社員が効率的に活躍しているとは言えないが、活躍しているコネ社員は想像以上に多くいるのだ。
コネ社員には自分で望んで入社した者ばかりではないことも理解しよう。入社した経緯は違っても、同じ会社の仲間として働いてみてはいかがだろうか。
そうすることで「あいつはコネ入社のくせに」など、無駄なストレスを減らし仕事にも集中できるようになるだろう。